Japan CRO Association Annual Report 2022
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DX-WGは、IT/ソリューションベンダー(SE、営業)やCRA、品質管理など様々な役割のメンバーが集まっている最も多様性のあるチームの一つです。多様なメンバーがeTMFとmHealthという二つの領域において、様々な課題感を背景としたテーマを設定し、情報収集・課題の整理・解決策の考案などを継続して取り組んでおります。臨床試験は、製薬企業、CRO、SMO、医療機関および規制当局のような多様なステークホルダーが存在し、変革を起こしにくい領域ですが、本WGに備わっている多様性は、変革に取り組むために必要な要素の一つなのではないかと考えております。2022年度以降も設定した課題に対して様々な取り組みを展開していきますので、どうか本WGへの参画を是非ご検討ください。各チームの主な成果について【eTMF】 2020年度eTMF懇談会(製薬企業、CRO、ITベンダーなど300名参加)【mHealth】 2021年度勉強会(Webiner)開催企画(3回開催:1回目はWGメンバー30名程度参加、2・3回目は協会加盟各社100名前後参加)、2021年度CRA向けアンケート調査(ePRO・eConsent利用実態調査、354件回答)【DX-WG全体】 コロナ禍で直面した様々な業務領域における課題共有、意見交換を実施し、各社の取り組みの良いところを取り入れ合う有益な情報交換を定期開催◆CRO内でのeTMF運用調査 2021年版【eTMFチーム】日本のCROにおけるeTMFの運用状況、業務分担の傾向を把握するため、メンバーが所属するCRO内で運用調査を実施し、過去の調査結果と比較・分析した結果、CROへの業務アウトソースが進んでいることが判明しました。◆運用の標準化・Tipsまとめ・事例共有 についての検討【eTMFチーム】2020年度のeTMF懇談会後のアンケートにより、eTMFは具体的手法・手順や方針が各社で異なり、CRO各社としてもスポンサー毎の手順の違いによる非効率さを感じていることが判明しました。そこで、2021年度はeTMFを管理する上で求められる具体的な手法・基準の中でCompleteness(完全性レビュー)・QC方法(品質管理)・Metrics(評価指標)に着目し、ディスカッションを実施しました。ITを活用した臨床試験等については、多くの課題が残されています。自社だけでは解決が難しい課題もそれぞれの会社のナレッジを持ち寄って様々な分野からディスカッションを実施しています。また、専門家の方に講演をしていただき勉強する機会も設けるなど日々一丸となって問題に向き合っています。昨年度は現場のCRCや製薬企業、ベンダー企業からゲストを招き座談会や講演会を実施しました。2022年度もCRO協会内外問わず様々な団体とコラボレーションすることで、多様な情報共有を推進し、DXの浸透における課題の発見や、課題解決の推進につなげていきたいと考えています。【eTMFチーム】 医療機関での文書の電磁化・保管の課題・依頼者側とのギャップについて検討。eISFからeTMFの連携導入推進における課題の検討。【mHealthチーム】 関連する規制や動向調査。ePRO/eConsentの普及促進のための課題及び解決策の検討。そのほかmHealth関連の情報収集を継続的に実施し、日本の立ち位置や導入における課題など検討。◆mHealthの現状把握、課題調査 【mHealthチーム】mHealthの利用促進を目的にまずはmHealthの製品、国内外の規制、対応事例を調査しました。次に、CRO協会認定CRAを対象に医療機関現場のePRO、eConsent導入の実態、課題を調査しました。さらに、CRC、ベンダー、CRA、DMの小規模コミュニティによる意見交換会を実施の上、内容を学会にてポスター展示いたしました。mHealth関連の勉強会(Webiner)も実施しました。18   2021年度の活動内容   リーダー総括   メンバーからのコメント   2022年度の活動方針・課題REPORTワーキンググループ【DX】eTMFとmHealth(モバイルヘルス)を活動テーマとして、臨床試験プロセスのDX(Digital Transformation)化を推進

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