Japan CRO Association Annual Report 2025
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Japan CRO Association Annual Report 2025   2024年度の活動内容   2025年度の活動方針・課題   2024年度の活動内容   2025年度の活動方針・課題などの要因によって大きく変化しつつあります。このような状況のなか、ICH E6(R3)により、GCP(Good Clinical Practice)を単なる遵守より重要な役割を果たしていくことを期待しています。日本CRO協会のCRA認定制度は、臨床研究および臨床試験に関わる方々が、モニタリング活動を行う上で必要なGCPや関連法規、ルール、倫理に関して最新の知識を習得することを目的としています。2024年度は、2024年9月7日に第30回、2025年3月8日に第31回の「日本CRO協会CRA認定試験」が実施され、それぞれ255名と144名が受験しました。我が国の治験等を取り巻く環境は、規制の改正や技術の進展、国際化臨床開発を着実に進めるためには、倫理性と科学性に基づいた正確な評価のための治験や臨床研究の実施が不可欠です。これに加え、事項としてではなく、治験の質と倫理を「考える」視点で実施することが求められるようになりました。CRAの方々に対し、そのための知識を習得する手段として、「日本CRO協会認定CRA基本問題・解説集」の利用とともに、本CRA認定試験の活用をお勧めします。試験を通じて得た知識と現場で培ったスキルを基に、CRAが臨床開発において治験実務英語検定制度は、日本CRO協会が主催し、株式会社サン・フレアと共同で運営する治験に特化した英語の検定試験であり、2015年度に本試験を開始してから2024年度で10年目となりました。本検定はCRAやCRCの方々が業務で扱う様々な場面での英語の使用を想定し出題しています。試験にはBasicとAdvancedの2種類のコースがあり、いずれもWEBにて実施されます。Basicコースはライティングおよび読解の2技能を対象にした検定試験であり、治験実務で用いられる英語の基礎をきちんと理解しているかを問う試験となっています。Advancedコースはリスニング、読解、英訳の3技能を対象にした検定試験で、Basicコースに比べ難易度が高い試験です。また、いずれのコースも一部の設問がCRA用とCRC用で異なり、より実務に沿った出題となっています。2024年度においては、2024年12月8日に第9回Basicコース、2025年2月2日に第10回Advancedコースの試験が行われ、合格率はそれぞれ81.8%、39.4%でした。各回の受験者数と合格率は以下に示す通りです。医薬品の臨床開発では、グローバル試験が既に一般的になっており、英語は共通語として使用されています。治験データの解析や報告書の作成、海外担当者とのやり取りなど、多くの場面で英語が不可欠となっています。臨床開発担当者(CRA、CRCを含む)には、業務を迅速かつ的確に遂行するための英語力が益々求められる時代です。日本の国際競争力を向上させるためにも、この治験実務英語検定制度をより広く普及させていきたいと考えています。19CRA認定制度検討委員会治験実務英語検定制度実⾏委員会CRA認定試験を活用し、臨床開発関連業務の効率と成果の向上をグローバル人材育成に向け、治験実務に沿った英語検定制度の普及を推進

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