Japan CRO Association Annual Report 2025
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Japan CRO Association Annual Report 2025■ DCTの普及に伴い、データマネジメント(DM)業務の役割と■ AIやデジタル技術を活用した、効率性・品質保証・患者利便性■ 規制対応やコスト最適化を考慮したCRO目線の提案材料を   リーダー総括   メンバーからのコメント   2025年度の活動方針・課題2024年4月からの活動総括(1)議論の中心テーマ成果物の方針見直しが主要なテーマとなり、DCTに関連する課題、解決策、業界動向について活発な議論が行われ、特に以下の課題が取り上げられました。・データマネジメント(DM)業務の役割と業務フローの変化・デジタルトランスフォーメーション(DX)への対応・規制対応やDCT導入時のコストの課題(2)個人テーマの共有と成果物作成メンバーがそれぞれの視点でテーマを提案し、新たな課題と解決策を共有しました。特に、CROの役割やデータマネジメントの進化に関する議論が深まり、成果物作成の基盤が整備されつつあります。(1)課題の整理と共有DCT普及における主要課題を整理するため、コストや実現可能性を含めた障壁の明確化や、従来型治験とDCTでのデータ管理手法の違いの比較を実施し、新たな業務要件を洗い出しました。(2)成果物案の検討「DCT時代におけるデータマネジメントの再構築:AIとIT活用、品質保証、規制対応、コスト最適化を通じた新たな業務モデルの提案」をテーマに成果物を作成中です。(1) 課題・データマネジメント業務の具体的変革内容とその影響の整理・eCOAやウェアラブルデバイス導入時の運用フローの具体化・規制当局のガイダンスを反映した新しいワークフローの設計(2) 今後の方向性❖実践に役立つガイドラインの作成DCTにおけるデータマネジメントの課題と解決策を整理し、業界の標準化を目指す。❖個人テーマの深掘り各メンバーの提案を生かし、新たな視点や提案を成果物に反映する。❖規制変化への対応GCPやFDAガイダンスの最新動向を継続的に監視し、業務プロセスへの適用を検討する。2024年4月以降の活動を通じて、DCTの普及に向けたデータマネジメントの課題が具体化され、解決に向けた議論が深まっています。今後の成果物作成により、業界全体における実践的な指針の提供が期待されます。1 会議のテーマと進行状況「DCT(Decentralized Clinical Trials)」2 活動の成果3 課題と今後の方向性2024年度の活動では、各国規制当局が発行するガイドラインを基に、チームメンバーが持ち回りでガイドラインの解説・考察を行い、データマネジメント業務への影響について議論を深めました。これにより、DCT導入によるデータマネージャーへの実務的な期待や求められるスキルセットについての理解が進んだと感じています。また、国内に目を向けると、日本製薬工業協会医薬品評価委員会より「DCTの導入状況およびDCTの各手法に関するアンケート結果」が2024年10月に発行されました。この成果物では、最新のDCT導入状況、2021年度アンケートからの変化、DCT導入における課題が示されています。自身が取り組む2025年度の検討テーマの1つとして、DCT導入における現在の課題をCROのデータマネージャーの視点から考察し、チームメンバーとディスカッションを深めることで解決策を提案したいと考えています。これにより、CRO視点からのDCT導入の活性化、さらには国内における臨床試験推進の一助となる成果物の作成を目指します。DCT時代におけるデータマネジメントの再構築:AIとIT活用、品質保証、規制対応、コスト最適化を通じた新たな業務モデルの提案 業務フローの変化に適応する新たな業務モデルを構築する。 の向上について検討し、仮想DCTでの実例を提供する。 提供する。23

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