cial InterviewepS6 エコシステムを構築して治験手順のグローバル標準化やリモートモニタリングの推進を これまでの慣習を見直し モニタリングにリモート活用をにかけ直す事態も発生していると聞きます。ただ、Singleまたは中央IRBれています。こうした問題の改善に向け、今年度は被験者に近い立場のいるというご意見もいただいています。いう考えに基づいて書かれているかに立ち返り、理解・活動・行動できる形を作っていきたいと思っています。その第一歩として、医療機関やCRC・CRAの方々に、「これはOver 律速になっている実情も耳にします。現在の規制下でも中央IRBなどの活用は可能ですが、その審査結果が信頼できず、結局、各施設でIRBについてはIRB審議の迅速化に寄与すると思うので、導入に際しての懸念点を明確にする、信頼できる条件を満たす医療機関をリスト化して公表するなどはひとつの方法かもしれません。一方でCRCさんからは、試験ごとに違うIRBとなるとスケジュール管理しにくいとの懸念も寄せら方々を巻き込んだ議論や解決策の検討が重要だと考えています。藤枝:再びOver Qualityの話となりますが、医療機関の側から見た場合、今度は我々CROや治験依頼者が過度な要求を突きつけて佐藤:Over Qualityについては、日本人の真面目さが裏目に出ているのかなと思います。字面として何が書かれているかでなく、どうQualityだ」と感じている点を洗い出していただきましたが、こうした事例を共有して、さらなる気づきにつなげていきたいと考えています。藤枝:協会としては現在、治験における手順のグローバル化を進めようとしています。これだけグローバル治験が主流になると、日本だけ独自のルールでは取り残されるリスクがある。グローバルスタンダードに基づいて、日本でtoo muchになっている細かすぎる業務手順や不要なデータ収集、記録の重複保存、行き過ぎた精度管理などの見直しを始めています。ただ、これには医療機関や製薬企業、またPMDAのご協力も不可欠で、品質に対してもtoo muchは排除していこうという議論も必要だと思います。協会としても、PMDAを含めた意見交換の場を設けていきますので、ぜひご協力をお願いします。佐藤:こちらこそよろしくお願いいたします。藤枝:次に我々が重要視しているテーマは、リモートアクセスモニタリングです。協会も啓発活動を行うなど推進しており、この隣の部屋に設置した2つのブースでは複数の医療機関の原資料を直接閲覧できるのですが、あまり利用されていません。現場に行って誠意を見せることが症例獲得につながるという慣習、近隣のリモート未対応の医療機関を訪れる際についでに訪問しているなど、理由はさまざまです。佐藤:リモートアクセスは有効な方法ですが、あまり効果的に活用されていないと感じています。実際にICH-GCPのR3でもモニタリング方法は問わないとされており、前例にとらわれずにリモート活用を進めるべきだと考えます。それを阻む要因のひとつとして、ご指摘のように本来モニターの業務ではない症例登録の促進などの業務を担っているという事実があるように思いますが、そこも今後はどのような形にしていくのか、医療機関側とも検討する時期ではないかと思います。フェアマーケットバリュー(FMV)の観点で、各工程にかかる費用の算出にも関わってきますから、ちょうど全般的な見直しを図る良い機会なのではないでしょうか。藤枝:将来的にはデータベースの活用で、どの病院にどのような患者さんがいるのかわかるようになり、症例登録がスムーズに進むようになると、それに伴い状況も変わってくると思いますね。次に令和7年度の治験エコシステム導入推進事業についてですが、Single IRBやFMVに基づくタスクベース型治験費用算定の推進においてはスピード感も重要だと思います。やはり医療機関に対しての情報発信は必要になると思いますし、ぜひPMDAや厚労省がリーダーシップを発揮して進めていただければと思っています。
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