Japan CRO Association Annual Report 2025
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cial InterviewepS8Profile  グローバルな場に出て  グローバル標準をともに作る1990年3月共立薬科大学卒業。1990年4月東京慈恵会医科大学助手(〜1998年3月)。1997年11月医学博士号取得。1998年4月国立医薬品食品衛生研究所医薬品医療機器審査センター審査官。2002年9月米国食品医薬品局(U.S.FDA)にGuest Reviewerとして駐在(〜2003年3月)。2004年4月改組により(独)医薬品医療機器総合機構主任専門員。2007年4月(独)医薬品医療機器総合機構審査役。2012年5月欧州医薬品庁(EMA)にLiaison Officer として駐在(〜2014年4月)。2016年4月国際業務調整役を経て国際協力室室長(〜2018年7月)、国際部長(2023年6月)、2023年7月より現職。1984年3月九州大学薬学部修士課程修了。1984年4月三共株式会社(現第一三共株式会社)。2016年10月シミック株式会社取締役社長、2022年10月シミックホールディングス株式会社Consulting and Navigation Unit(現任)。2024年5月より日本CRO協会会長。なり、専門性が向上しているといえるでしょう。一方で、分業が進んだます。昔は一社内の話なので、モニターも開発中の製品についてよくうまくチーム感を構築するかが課題かなと思います。CROに関しても、としての視点からお聞かせください。海外と比較して日本を見た場合にどのようなことをお感じになりますか。ますが、海外では、これらは進む方向の一例を明示しているだけとロールモデル・シリーズにも紹介されていますが、その多彩なキャリア活きています。やはり多様な人や文化に触れあうことで、考えが広がるなくても、日本の方が優れていることも多い。それを世界へ発信して、日本で取り組んでいることをグローバルスタンダードにして業務を行いましたが、現在ではこれがCROさんなどに委託する形と結果、隣の業務のことは知りませんという感じも出てきていると感じ知っていましたが、今は「私はモニタリング業務のためだけに来ているので、この製品の詳細はよくわかりません」という感じで、どのように私たちが大学を出た頃はあまりメジャーではなかったと思いますが、最近では薬学部の先生方から、優秀な学生が希望する業種のひとつに挙げられると伺っています。こういった方々が、将来に明るい展望を持てるような仕組みを作れるといいのかなと思います。藤枝:FDAやEMAに出向され、DIAやCIOMSでも活躍された国際派佐藤:日本の方が、何か書かれていると、それに従わなければという意識が強いように思います。例えばガイダンスやガイドラインがあると、日本では法律と同様の「必ず従うべきもの」と認識する傾向があり捉え、自分たちのバリエーションをどんどん考えていきます。ガイダンスに記載されていたらもう思考停止というところは、もったいないなと感じています。藤枝:佐藤さんは国立国際医療研究センターでグローバルヘルス・は、CROで働く若者にとっても魅力的だと思います。最後に、若い世代へ一言メッセージをいただけますか。佐藤:身に余るお言葉、ありがとうございます。海外については、現地の方々との出会いが非常に大きな財産になっています。FDAへの駐在は20年以上前ですが、今でも当時の方々とコミュニケーションを続けていますし、たまに会ったときにもらえる刺激は業務にも大きくのではないでしょうか。また、日本人は「グローバルスタンダードに加わっていく」という意識を持つ方が多いですが、グローバルな場に出て、「グローバルスタンダードを一緒に作っていく」という姿勢が重要ではと考えます。CRAさんの業務でも、世界には知られていいくのも夢がある。そのためには、まず海外のCRAがどのような活動をしているのかを見て、そこに入り込んで一緒にスタンダードを作り上げていく、これは若いからこそできると思います。そうした形で日本の取り組みを世界へ広めていく活動に、ぜひ挑戦していただければと思います。藤枝:グローバルスタンダードをともに作るという考え方、素晴らしいと思います。今日は本当にありがとうございました。佐藤 淳子 独立行政法人 医薬品医療機器総合機構 執行役員藤枝 徹 一般社団法人 日本CRO協会 会長

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