インタビュー

インタビュー写真
プロフィール背景
6年制薬学部から入社
CRA(臨床開発モニター)
入社4年目 S.Y.

※記載内容は取材当時のものです

PROFILE

大学では薬理学の研究室に所属し、抗がん剤による筋委縮や接触性皮膚炎の発生に関するメカニズムを研究した。就職活動では多くの患者さんに影響を与える新薬開発に魅力を感じ、製薬業界を目指す。また、CRA(臨床開発モニター)の働き方に魅了されCROに入社。入社後は、手厚い研修制度から治験のノウハウを学ぶ。新規プロジェクトに配属され様々な壁にぶつかるも、多岐に渡る治験関係者と協力しながら日々業務に取り組んでいる。

CRO業界を選んだ理由は?

『患者さんの治療の選択肢を増やす手助け』をしたいと思ったからです。
学生時代の病院実習では患者さんと話す機会が多々ありましたが、適応する薬剤がなく苦しんでいる患者さんと関わる度に、医療の限界を感じていました。ある日、治験参加のための説明会に参加した際、手の施しようのない病に『新たな選択肢』ができたその事実に涙を流し、喜ぶ患者さんがいらっしゃいました。自身の病を受け入れ、闘おうとしている患者さんにとって、治験薬は大きな希望になるのだと肌で感じました。
そこで新たな選択肢を作る手助けをしたいと考えるようになり、薬の開発に必要不可欠な治験をメインに行う、CRO業界を目指しました。

現在の仕事内容を教えてください。

CRAは様々な治験関係者との連携を図り、治験実施計画書通りに治験が遂行されるようマネジメントをする、言わば『治験における現場監督』です。治験では、参加される患者さんの人権及び安全性の確保を最優先としながら、科学的で信頼性の高いデータが必要となります。そのため、治験にはGCP省令(医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令)を中心とした多くの規定があります。CRAには治験が規定から外れることを未然に防ぎ、患者さんの人権や、安全が損なわれないようモニタリングする役割があります。
具体的には実際に医療機関へ訪問し、正しい手順で治験が実施されているかどうか、原資料(カルテ等)を用いて確認をしたり、治験遂行に必要な文書作成や医療機関への作成依頼、CRC(治験コーディネーター)からの問い合わせ内容に回答をしたりしています。

インタビュー風景

仕事の魅力・やりがいは?

やはり、「効果があったよ!」という声を耳にするとやりがいを感じます。CRAは業務の特性上、患者さんと直接お会いすることができません。日々多量の業務をこなすことで頭がいっぱいになりがちですが、医療機関に行って医師や治験スタッフから患者さんの生の声を聞くと、この職種に就いてよかったと思います。
また治験スタッフと協力をして、大きな問題を解決できた時には達成感を覚えます。One Teamとして1つのGoal(治験薬の承認)に向かって努力していく過程はとても楽しいですし、喜びを分かち合える事も魅力的です。

仕事に求められる専門性とは?

特に求められる能力は、【スケジュール管理能力】【コミュニケーション力】であると考えます。CRAは多くの業務を短期間で実施しなければなりません。実施すべき業務をリストアップし、多岐に渡る関係者を巻き込みながらスケジューリングをしていきます。〇日に△をしなさいと教えてくれる人はいませんので、自身で業務量を把握し、遂行していくことが必要不可欠になります。
また、【気づく力】も大事な能力です。文書作成、治験のデータ入力等小さなミスが生じやすい環境ですが、些細なミスが命取りになりその薬の開発が遅れ、患者さんへ影響を及ぼしてしまうこともあります。全ての仕事に意味がある事を自覚し、常に自身の大切な人が治験に参加しているような心構えで取り組むことが大切です。

今後のキャリアビジョンは?

今後は増々グローバルスタディー(国際共同試験)の受託数が増えていきます。まだまだ英語に対して苦手意識はありますが、幅広く即戦力となるモニターになれるよう、日々経験を積んでいきます。
また新人である私に対し、指導し、時に励まし、二人三脚で育ててくれた上司に憧れています。将来は自分と同様な後輩CRAに対して、上司から受け継いだ想いを継承することで恩返しをしたいです。

オフタイムの過ごし方は?

コロナ流行前までは研修後に同僚とご飯を食べに行ったり、友人と旅行に出かけたりしていました。最近は人混みを避けてキャンプをする等、アウトドアで過ごすことが多いです。
どの業務を、いつ行うのか自身でコントロールしやすいので、繁忙期を除き早上がりや有休も取りやすく、積極的にリフレッシュの機会を設けています。

CRO業界を目指す皆さんへのメッセージをお願いします。

CRO業界はグローバル化が進んでおり、海外からの受注が増加しています。また、近年では企業間の買収や業務提携も進んでいるため、新たな疾患領域での開発が進められる等、年々成長を続けています。
薬の開発は大変難しく、思うように進まないこともありますが、皆さんの周りにいる大切な人の『治療の選択肢』を増やせるとても魅力的な仕事です。思いやりのある、かつチャレンジ精神のある方にはぴったりな業界だと思いますので、是非飛び込んできて欲しいと思います。

ページの先頭に戻る